日本一栄えている限界集落。徳島県神山町に視察に行きました。
こんにちは。濱田祐太です。
今回は、研修生として働いている「阿古谷みらい協議会」の視察で伺いました。
■古民家活用をした石窯ピザ屋でランチ
ランチは「Yusan Pizza」という神山町にある古民家を活用して行っている石窯ピザ専門店に行きました。地域で採れた野菜を使っていて、どのピザも非常に美味しかったです。
サービスで畑で取れたすももを貰いました。めちゃくちゃ甘くて美味しかったです。
予約しないと入れないみたいなのですが、是非機会があれば行ってください!
■神山バレーサテライトオフィス コンプレックスに訪問
■「お弁当配達」×「困りごとの手伝い」tomos(ともす)の事例紹介
今回のシェアオフィス見学で、「オモシロイ」と思った取り組みはたくさんあるのですが、特に「オモシロイ」と思ったものは、tomos という「お弁当の配達」と「生活のお困りごとの解決」をかけ合わせたサービスです。
このサービスは、代官山ワークスという東京の会社が運営しています。内容としては、月に12回にお弁当の配達を行うと共に、お弁当の配達の際に、「電球の交換」や「スマホの設定」「ゴミ出し」等の生活のお困りごとを解決するというものです。
僕がこのサービスを「オモシロイ」と思った理由は、少子高齢化が進んでいく地域において、ビジネスとしてチャレンジしているという点です。従来あった「お弁当を配達する」というお弁当屋さんのサービスに付け加えて、「困りごとを解決する」「見守りをする」という生活面のサポートを加えたことによって、一人暮らしをされているお年寄りに対して、寄り添った支援ができると思います。
しかし、このサービスは、まだまだ単体で回っているわけではないみたいです。確かに、月12回の配達を6000円で提供するとなると毎回、500円以内にお弁当の費用等々を捻出しないといけないと思います。そこで、どうすればきれいに回るのか?というのを自分自身で考えてみました。
僕としては、「訪問介護、訪問看護の実施事業者が行う」というのが良いのでは?と思っています。それらの事業者が行う理由としては、高齢者の方々に対して、事業者が介護や看護サービスを利用する前からアプローチできると言う点と、高齢者の方々からしても長い期間継続して、介護等のサービスで関わってくれる人がいることが安心感につながるのではないかと思いました。
■えんがわオフィスに訪問
こちらがえんがわオフィスになります。
株式会社プラットイーズという、映像の企画制作をする会社のオフィスが入っています。この縁側は非常に趣があり良きですね。
この縁側で、パソコン開いてカタカタ事務作業をできれば心地良いだろうなと思っていましたが、この日は神山町は猛暑でした。
コチラは、ウェブ会議等をするように別館になります。ちなみにどのオフィスもウェブ会議専用の部屋もしくは、建物がありました。
こちらは、視察団一同でとった記念写真です。サテライトオフィスということで、僕は真ん中でMacBookを開いてみたんですが、あんまり映らなかったです.....
■しずくプロジェクトのオフィスに訪問
こちらは、神山しずくプロジェクトのオフィスになります。こちらは、杉を使って食器等をデザインしている会社です。
僕自身は、製造物だったり、伝統工芸品に非常に疎いのですが、実際に触ってみたり、使ってみたりさせてもらって、しずくプロジェクトの商品は素晴らしいものだと思います。
めちゃくちゃ軽いし、めちゃくちゃ柔らかくなめらかな手触りでした。
ちなみに、商品はコチラから買えます!
■Sansan株式会社 神山ラボに訪問
Sansan株式会社 のオフィスに行ってまいりました!
こちらのサテライトオフィスでは、常勤2名の方が、勤務されているのですが、新入社員研修だったり、各部署の合宿等で利用されたりしているみたいです。
また、社員の福利厚生として、プライベートでもこちらの建物に滞在できたりするみたいです。
この、Sansan株式会社「神山ラボ」について興味深い記事があったのでシェアしておきます。リモートワークで東京と作業するというのは、慣れれば良いとは思いますが、コミュニケーションを取るという点では、対面にまさるものはないのではないかと思っています。
■神山の事例の成功要因とは?
限界集落に、様々なIT企業が来て、盛り上がっている神山町。連日多くの方が視察に来られているそうです。しかし、神山町のように地方に企業をバンバン誘致している町は、あまり増えていないのではないかと思っています。
日南市とかは企業誘致では非常に上手く行っていると思っています。
さて、お題に戻りますが、「神山町の成功要因」というのは何なのでしょうか?
多くの方が、「コーワーキングスペース」「シェアオフィス」がある。という部分に着目するかと思いますが、場所があるかないかはそこまで重要では無いかと考えています。
ここで言う、成功要因の本質は「町の中に、熱狂的なプレイヤーがいるかどうか?」ということに尽きると思っています。
神山町の事例で言えば、NPO法人グリーンバレーという組織があり、そこが熱狂的に外に対して、情報発信をいれたりしているわけです。
ビジョンを持って、それに向かって圧倒的に行動する熱狂的なプレイヤーがいるか、いないかで外から人が来るかどうかで、結果が分かれてくるのではないかと思います。
つまり、言いたかったことを言うと、
「場所や環境を作る」<「熱狂的に活動する,PRする」
ということが、このプロジェクトの成功要因ということです。
僕がこれから、地元丹後でやっていきたいと思うことの1つとしては、「丹後の魅力」をPRすることで、外部のプレイヤーを誘引していけるようにしていきたいです。
■株式会社ガイアパワーの取り組み
今回は、株式会社ガイアパワー取締役COOの長浜谷さんを中心にこの視察をアテンドしていただきました。学びが多い濃密な1日を体験させていただきましてありがとうございます。
㈱ガイヤパワーは、藤崎電機株式会社の子会社として、2011年に発足された会社です。事業としては、再生可能エネルギーの開発事業を行っております。
現在、全国各地でソーラー発電、バンブーバイオマス発電、風力発電を行われています。詳しくはコチラを見ていただければと思います。
再生可能エネルギーの開発に力を入れている会社なだけあって、こちらの太陽光パネルはタダの太陽光パネルではありません。
実は、日が昇るにつれて、太陽光パネルの角度も変わっていくというものです。常に、一番日光の当たる角度をすることで発電効率を良くしています。
オフィスの敷地内には、社長の趣味でぶどう畑がありました。こういう自由度のあるオフィスには、めちゃくちゃ憧れます。
また、面白かったのは、社内の有志のメンバー3名でオンラインサロン「NKK」を運営しているという話です。オンラインサロン「NKK」ではSlackを活用して、NewsPicksの記事を共有したり、課題図書を決めて輪読会をしたり、個人の趣味の深掘りを通じて、自分の「will」の深掘りをしているそうです。
■地域には、お互いを高め合える場が少ない
お話をしている中で、仰られていたのは、地域にはなかなか「熱量をもってお互いを高め合える場が少ない」ということでした。この部分に関しては、非常に共感しました。
というのも、僕自身も、地元丹後と関西(たまに東京)を行ったり来たりしていますが、「東京」や「関西」に行く理由として、「刺激を受けに行く」「新しい知識を得に行く」というのも1つあります。外から刺激や知識を得て、それを地域に還元していくということを心がけています。
僕の地元丹後では、地域にそういう環境が全く無いわけではないですが、「同世代」でそのような仲間ほぼ居なかったりします。そういった意味で、㈱ガイアパワーさんのように社内で高め合える仲間を創り切磋琢磨できること環境があるかないかは、地域ではたらく上では、最重要な要素なのではないでしょうか?
特定の地域内外を問わず、「地域でチャレンジする」ということをテーマに掲げた横のつながりは、相互に学びあえ、刺激し合えることでそれぞれの活動を加速させていくものだと思います。
これまでに、「熱い想い」を持って、地域ではたらくことを決めたのに、周りの環境や習慣によって、当初の気持ちが薄れていった人たちを以前、目の当たりにしました。それぞれ、ぶち当たる壁が同じだからこそ、それを共有し、みんなで考えられる場を作っていきたいです。今回の視察で出会った方々とは、そんな関わりをこれからも持ち続けていきたいなと思っています。
ちなみに、㈱ガイアパワーの長浜谷さんと話しする中で、「Twitter」での情報発信をより強めていきたいということをおっしゃられていたので、もし興味ある方は、是非フォローしてみてください。
以上です。
次回は、広島県の福山・尾道視察についての記事か、今週末に行われる「地方創生会議」についての記事を書こうと思います。